初めてのワインセラー

【実録】今こそ欲しい、静かな音のワインセラー

【実録】今こそ欲しい、静かな音のワインセラー

ワインセラーの購入を検討する中でポイントとなる「音」の問題。購入後に「思ったより音がうるさい」と後悔しないためにも、事前に音の違いを知っておくことは重要だ。

そこで本コラムでは、実際の作動音を比較できる音声データを掲載し、自宅での使用イメージを明確にしつつ、静音性の高いワインセラーを見極めるポイントを実例とともに紹介していく。

静音性が高いワインセラーを選ぶメリットと見極め方

静音性の高いワインセラーを選ぶことには、いくつもの明確なメリットがある。

まず第一に、リビングに設置しても日常生活の妨げにならないため、テレビの音や会話に干渉せず、空間の快適さを損なわない。また、寝室や書斎の近くに設置する場合も、静かなワインセラーであれば睡眠や集中力への影響を最小限に抑えられる。

では、実際にどうやって静かなワインセラーを見極めればよいのか。

最も確実なのは、実際の音を聴いてみることだが、家電量販店などで試聴する場合、店内のBGMやほかの家電の音が混在して正確な音の大きさを判断するのは難しい。

そのため、本コラムでは音声データを用意し、自宅にいながら比較できるようにしている。「静かに使いたい」というニーズを持つ方こそ、実音を確認しながら選んでもらいたい。

ワインセラーの音を計測してみた結果は?

この問題を解消するために、当ページでは実際のワインセラーの音を録音した。静かな環境で、各製品の特徴的な音をクリアに捉えたデータを用意したので、家庭内での使用イメージに近い形で音を体感できるだろう。

以下では、3つの代表的な製品の音声を紹介しているので、ぜひヘッドホンやイヤホンを使用し、それぞれの違いを聴き比べてほしい。

FJE-113GS
【FJE-113GSの音をチェック!】
※画像をクリックすると音声が流れます
FJH-201GS
【FJH-201GSの音をチェック!】
※画像をクリックすると音声が流れます
FJP-57GS
【FJP-57GSの音をチェック!】
※画像をクリックすると音声が流れます

※音源はそれぞれの製品から30cmの距離で録音したものである。実際の設置環境によって聞こえ方は異なる点に留意していただきたい。

より静かに、ワインセラーを設置する

ワインセラーの静音性は、主に冷却方式と設置方法によって大きく変わる。ここからは、静かなワインセラー選びのポイントと、さらに音を抑える設置のコツを紹介していく。

どっちが良い?コンプレッサー式 or ペルチェ式

ワインセラーの冷却方式は大きく分けて「コンプレッサー式」と「ペルチェ式」の2種類がある。それぞれの仕組みと特徴を理解することが、静音性の高いワインセラー選びの第一歩だ。

コンプレッサー式は冷蔵庫と同様の仕組みで、圧縮機と冷媒ガスを使って高い冷却力を実現する。駆動音は多少あるものの、最近のモデルでは防振処理が施され、かなり静音化されている。

一方のペルチェ式は、半導体素子によって熱を移動させる方式で、振動がほとんどなく、運転音も非常に静かである。ただし、冷却能力が低いため、夏場の高温下では庫内温度が上がりやすく、ワインの長期保存にはやや不向きともいえる。

静音性だけで言えば、一般的にはペルチェ式が優位とされるが、最新の防振設計を施したコンプレッサー式も十分に静か。長期保存や温度管理の確実性を重視するなら、トータルバランスではコンプレッサー式の方が優れている。

どこに置く?置くときの工夫も

ワインセラーの静音性は、本体性能だけでなく設置場所や環境によっても大きく左右される。例えば、リビングや寝室に置く場合、壁際や狭い空間に設置すると音が反響して気になることがある。そのため、できるだけ開放的で音が響きにくい場所を選ぶのがポイントだ。

さらに、防振マットなどを敷くことで、床から伝わる微細な振動を抑えることができ、体感的な静かさが向上する。特に木造住宅やフローリングの床では効果的だろう。

なお、フォルスターのコンプレッサー式モデルには防振処理が施されており、運転時の振動を最小限に抑える工夫がなされている。

このように、本体選びと設置環境の工夫を組み合わせることで、静音性をより高めることが可能だ。

静音性以外のワインセラーを選ぶポイント

静音性は重要な要素だが、それだけでワインセラーを選ぶのは不十分。ワインを適切に保管するためには、ほかにも押さえておくべきポイントがある。

  • 冷却方式
    前述したコンプレッサー式とペルチェ式の特性を踏まえ、用途に合った方式を選ぶこと。
  • 温度管理機能
    熟成温度(12〜15℃)と飲み頃温度(ワインの種類により異なる)を適切に管理できるか。2温度帯管理機能があれば、赤ワインと白ワインを同時に最適な飲み頃温度で保管できる。
  • 収納本数
    現在の本数+将来的な増加を見込んで、ワンサイズうえの容量を選ぶのが賢明。棚の可動性や取り外しが可能かも確認しておくとよい。
  • 冷却力と加温機能
    夏場の高温環境でも安定した温度管理ができる冷却力が必要。また冬場の低温対策として加温ヒーター機能があると安心。
  • 湿度を維持する構造
    コンプレッサー式は湿度を維持する構造になっているものが多いが、ペルチェ式には少ない。これらの詳細については、以下のコラムを参考にしていただきたい。


フォルスターでおすすめのワインセラー

ワインセラーの中でも静音性と機能性を両立した優れたモデルとして、フォルスターの「FJE-113GS/GSL」がある。


ここのモデルはインバーターコンプレッサーを搭載しており、作動音が非常に静か。静音性を保ちながらも、確かな冷却力を発揮する。

44本収納可能で、横幅400mm、奥行わずか482mmというスリムな設計は、キッチンやリビング、さらには寝室などの限られたスペースへの設置を可能にしている。

「静かで、置き場所を選ばず、ワインを美しく保管できるセラーが欲しい」という方には、まさに理想的な選択肢と言えるだろう。

ワインセラーとともに、快適な空間を

静音性の高いワインセラーを選ぶことは、ワイン自体を良好な環境で保管するだけでなく、生活の質を向上させる重要な要素でもある。特にリビングやキッチンなど人が集まる空間に置く場合、音の静かさは重要なポイントであり、選び方を間違えると日々の生活に小さなストレスを生むことになる。

その意味でも、事前に実際の音を聴き比べ、自分の環境に合った製品やお気に入りの製品を選ぶことが、後悔のないワインセラー選びにつながるだろう。

フォルスタージャパンのワインセラーを買うなら

ライター紹介

田中純平さん

田中 純平 (Junpei Tanaka)

J.S.A認定ソムリエ、ワインエキスパート
J.S.A認定SAKE DIPLOMA
WSET Level3

大学時代のスペイン留学中にワインの魅力に囚われ、帰国後は在学中にヴィノスやまざきでインターンをしながらワイン関連の資格を諸々取得。卒業後はフリーランスとして独立し、スペイン語レッスンや楽天グループでの翻訳業務を担当。現在はワインD2C「Homewine」に携わりながら、複数Webメディアで監修ライター/ディレクターを務める。J.S.A第8回ブラインドテイスティングコンテストでは最年少にて全国ベスト8。趣味はブラインドテイスティングで、日々練習に励んでいる。