初めてのワインセラー

ワインセラーで楽しむ、日本酒・ビール

 ワインセラーで楽しむ、日本酒・ビール

「ワインセラーは、ワインだけのもの」と思われがちだが、実は日本酒やビールなど様々なお酒の保管にも最適である。そこで注目したいのが、2温度帯対応のワインセラーだ。

ワインと一緒にビールや日本酒を冷やしてみたりと、お酒の種類や用途に合わせて温度を設定できるため、それぞれの最適な飲み頃温度で保管が可能である。

本記事では、ワインの保管だけに留まらない、そのほかのお酒にも活用可能なワインセラーの魅力に迫っていく。

2温度タイプって、こんなに便利

一般的なワインセラーは「1温度タイプ」の設計が多く、庫内の温度が設定した温度で一定に保たれる。しかし、ワインセラーの中には「2温度タイプ」という庫内を上下2つのゾーンに分け、それぞれ異なる温度設定ができるモデルも存在する。

例えば、フォルスターでは2温度タイプモデルとして以下の3機種を展開している。


2温度タイプの最大のメリットは、上段と下段それぞれで用途別に異なる温度で管理できる点にある。例えば、上段に白ワインや日本酒、ビールなど低温で管理したいお酒を、下段には長期保管用の赤ワインなど、上段と比べてやや高めの温度が適したものをそれぞれ理想的な状態で保管できる。

ちなみに、ほかのお酒を考慮せずワインだけの保管でも2温度セラーは重宝する。これは実際に筆者も実践している方法だが「上段は熟成中のワイン(15℃設定)、下段はすぐ飲みたいデイリーワイン(10℃設定)」といった使い分けも可能。飲み頃温度と保存温度を両立させることで、毎日の一杯がもっとおいしく、もっと自由になるのが2温度タイプの魅力だろう。

おいしく飲むためには、最適な設定温度に合わせる必要がある。ワイン、日本酒、ビールに分けて紹介していく。

ワインの最適温度

ワインには「保存温度」と「飲み頃温度」が存在し、それぞれに適した温度管理が求められる。

最適な保存温度は、ワインの種類問わず一律で12~15℃。飲み頃温度(供出温度)については、赤ワインは16~18℃、白ワインは7~9℃、スパークリングは5~8℃とされている。

そこで、2温度タイプのワインセラーを活用する。

この異なる温度帯での保存を、例えば筆者のように上段を熟成保存用温度、下段を飲み頃用温度に設定することで、用途に応じた理想の環境が整えられる。

ワインの最適温度

なお、ワインの味わいを最大限に引き出すために確かに温度は重要だが、同時に湿度管理も重要になる。この点については「ワインセラーで温度管理が鍵となる理由」で詳しく解説している。

日本酒の最適温度

日本酒の場合、ワイン以上に保存・飲み頃温度の幅が広いため、6〜15℃の範囲で温度調整ができるワインセラーが理想的である。

日本酒は温度帯に応じて味わいや香りが大きく変化するため、それぞれの飲み頃温度に応じた呼び名がある。例えば15℃前後は「涼冷え」、10℃前後は「花冷え」など、日本酒を温度の違いで楽しむ古くからの文化が見て取れて面白い。

やや話が逸れたが、2温度タイプのセラーを使えば、上段に日本酒、下段にワインを保存するなど、最適な温度で両方を保存でき、飲み頃温度ですぐにおいしく楽しめる。日本酒好きな筆者を例に挙げると、10℃に設定してある下段のデイリーワインゾーンにはお気に入りの日本酒が隠れている。本来であれば冷蔵庫行きのところ、2温度タイプであればセラー1つで完結する点がやはり嬉しい。

なお、ワイン以上に低温での保管環境が求められる日本酒には、静音性重視の「ペルチェ式」と比較しても冷却力・安定性に優れる「コンプレッサー式」を必ず検討してもらいたい。

ビールの最適温度

ビールのおいしさを最大限引き出すためには、6〜8℃の適切な温度管理が推奨されている。これは、冷やしすぎると風味が感じづらくなり、泡立ちも悪くなる一方で、ぬるすぎると爽快感が失われ、後味が重く苦味も強く感じられてしまうためだ。

そこで、冷蔵庫以外のおすすめの選択肢となるのが2温度タイプのワインセラーだ。フォルスター製品然り、多くの2温度タイプモデルでは下限は5℃程度まで下げられる。

つまり、下段を6℃に設定してビールを冷やし、上段にはワインや日本酒を適温で保管するといった柔軟な使い方が可能となる。

さらに、筆者のように瓶ビールや海外銘柄(変わった形状のボトルが多い)が好きな方にとっては、冷蔵庫以外での保管の選択肢が増え、冷蔵庫内のスペース解消につながる点は実に嬉しい。

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2温度タイプって、お高いのでは?

結論からいって、2温度タイプのワインセラーは、1温度タイプより高価になる傾向にある。とはいえ、ブランドや型式によって異なるものの、異なる温度管理のためにわざわざワインセラーを2台購入するよりも費用面で割安になることが多い。

また、2温度タイプだからといってそのほかワインセラーに備わる性能が1温度タイプと比べて劣るということもない。実際にフォルスター製品では、単なる温度管理にとどまらず、適切な湿度の維持、振動の抑制、紫外線の遮断といった、品質保持のための細やかな配慮が行き届いている。

本格的にお酒を楽しみたい方こそ、この機会にフォルスターのこだわり設計をチェックしてみてはいかがだろうか。

温度以外にもある、ワインセラーでの保存が良い理由

ワインセラーの利点は、単なる温度管理にとどまらない。光や湿度、振動などの外的要因からお酒を守り、風味や品質の劣化を防ぐことができる点も大きな特徴である。さらに、ワインセラーは冷蔵庫に比べて開閉頻度が少なく、庫内の温度変化が抑えられるため、効率的に飲み物を冷却・保存できるのもメリットだ。このように、ワインセラーは「温度+α」の管理を実現する万能家電といえるだろう。

では実際においしく飲むための温度以外の保存ポイントを、日本酒とビールにフォーカスして、詳しく解説する。

日本酒

日本酒の保存には温度管理に加えて「冷暗所での保管」や「ボトルを立てて置くこと」が重要とされている。とくに生酒や吟醸酒など繊細なタイプは光や温度変化に弱く、冷蔵庫のような頻繁な開閉や照明の影響を受けにくい環境が理想的である。

ワインセラーであれば、低温・低照度での保管が可能であり、日本酒の劣化を防ぐ理想的な環境を提供できる。さらに、型式によっては、棚を間引くなどの工夫をすることでボトルを立てて収納するスペースも確保できるため、本格的な日本酒コレクターにとっても強い味方となるだろう。

日本酒

ビール

ビールの風味を損なわずに保つためには、温度だけでなく「直射日光を避け、涼しい場所に保管すること」が重要とされている。直射日光に長時間さらされたビールは「日光臭」と呼ばれる独特の劣化臭が発生する恐れがあり、風味を大きく損なってしまう。

ワインセラーは遮光性が高く、温度も一定に保たれているため、ビールの保管にも非常に適した環境を提供してくれる。「冷蔵庫よりワンランク上」のビール保存を目指すなら、ワインセラーという選択肢は十分に価値がある。

日本酒・ビールにもおすすめ!フォルスターのワインセラー

ワインはもちろん、日本酒・ビールまで幅広く楽しむ方におすすめしたいのが、「グランセラー SG-196GD(WB)」


上下で異なる温度設定が可能な2温度帯仕様により、赤ワインと白ワイン、日本酒とビールといった温度管理が異なるお酒を、それぞれに適した環境で保管できる。さらに、遮光性の高いLow-Eガラスを採用した二重構造の扉は、紫外線から大切なお酒を守り、冷却効率も向上する。

「1台で何種類ものお酒をおいしく保管したい」「温度帯の違うお酒をまとめて管理したい」──そんな要望を叶えるワインセラーがここにある。

ワイン・日本酒・ビール、今日の楽しみを、ワインセラーで

ワインセラーは、今やワイン専用の道具ではない。日本酒・ビール、さらにはウイスキーや そのほかリキュール・スピリッツなど異なる酒類にも対応できる「多機能な保存庫」として、暮らしの質を一段と高めてくれるアイテムである。

特に2温度タイプのモデルなら、異なる最適温度を持つお酒を同時に、かつおいしい状態で保管できるのが大きな魅力だ。さらに温度だけでなく、光や湿度、振動といった要素にも配慮されているため、大切なお酒を長く楽しむ環境が整う。

今日の一杯をよりおいしく、より豊かに。そんな日常の小さな贅沢を叶えるために、ぜひワインセラーの導入を検討してみてはいかがだろうか。

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ライター紹介

田中純平さん

田中 純平 (Junpei Tanaka)

J.S.A認定ソムリエ、ワインエキスパート
J.S.A認定SAKE DIPLOMA
WSET Level3

大学時代のスペイン留学中にワインの魅力に囚われ、帰国後はスペイン語とワインの二足の草鞋を決意。在学中にヴィノスやまざきでインターンを経験し、同年にワイン関連の資格を諸々取得する。卒業後はフリーランスとして独立し、スペイン語レッスンや(株)楽天グループの翻訳担当を経て人気ソムリエが監修を務めるお酒のウェブメディアや西日本新聞社運営の焼酎メディアにて監修ライターを務める。現在は副業にて、ワインD2C会社であるHomewineに携わり、ワインに関する相談にお答えするソムリエコンシェルジュサービスを担当中。