ワインの歴史

History of Wine~ワインの歴史~

●ワインは、簡単に作れるお酒ナンバーワン。

アルコールにもいろいろあるけれど、「簡単に醸造できるお酒」でランキングするなら、ワインがダントツ1番。その理由は、ワインの材料がブドウだから。というのも、ブドウの果皮には天然酵母がくっついているので、その酵母がブドウの糖分をエサにアルコールを造り出してくれるのです。たとえばビールや日本酒といった醸造酒は、人がせっせと造らないといけないけれど、それに比べてワインは簡単に出来てしまう。だから、ワインはどのアルコールよりも古い酒と言われています。なにしろ、勝手にできちゃうんですからね。

●猿酒は美味しくないもの?

「猿酒」って知っていますか? 木のウロ(幹に出来た穴ぼこ)にブドウを溜め込んでおくと、自然発酵でお酒ができます。その酒を猿が飲んで酔っ払うことから、そう名づけられました。こんな風に完成したワイン、では美味しい酒だったかと言えば、答えはNO。たくさんの酸素に触れているから、酸化が進んで酸っぱい味に・・・。現代人の口には、ちょっと合わなさそう。

●ワイン8000年の歴史。

アルコールにもいろいろあるけれど、「簡単に醸造できるお酒」でランキングするなら、ワインがダントツ1番。その理由は、ワインの材料がブドウだから。というのも、ブドウの果皮には天然酵母がくっついているので、その酵母がブドウの糖分をエサにアルコールを造り出してくれるのです。たとえばビールや日本酒といった醸造酒は、人がせっせと造らないといけないけれど、それに比べてワインは簡単に出来てしまう。だから、ワインはどのアルコールよりも古い酒と言われています。なにしろ、勝手にできちゃうんですからね。

●ワインは、簡単に作れるお酒ナンバーワン。

人間が意図的にワインを造り出したのは、いつ頃だったのでしょう?実はこれ、よく分かっていないのです。紀元前2000年にはすでに原型が出来ていたとされる最古の文献『ギルガメシュ叙事詩』にワインの記述は残っていますけれども、実際には、遺跡調査によって推測する限り、ワイン造りの歴史は6000年前とも8000年前とも言われています。

●ワインの故郷はコーカサス地方。

では、ワインの歴史がスタートしたエリアはどこでしょう?フランス?イタリア?いえいえ、答えはコーカサス地方でした。黒海とカスピ海に挟まれ、今はグルジアやアルメニア、シリアといった国々の連なるエリア。アレクサンダー大王の遠征や、キリスト教の布教活動により、地中海エリアを経由してイタリアやフランスへと広がっていったのです。

ワインの故郷はコーカサス地方

●キリスト教とともに発展。

その後、キリスト教の布教活動とともにワイン文化が各地で花開くこととなります。水道設備も無く飲料水事情が劣悪だった時代、ワインは水の替わりとして大変重宝されていました。そのワインを、キリストが「自分の血である」と喩えた逸話があるとして、多くのキリスト教教会がワインを大事にし、醸造に精を出すこととなりました。たとえば、シャンパーニュのブランド名にもなっている、ドン・ペリニヨン。それは、シャンパーニュの生産に携わった修道士の名前にちなんでいるのです。

●素焼きの壷にワインを詰めて。

ワインを入れる容器は、18世紀までアンフォラと呼ばれる素焼きの壷でした。そのまま土に埋めておくと、発酵で高温になる壷を適度に冷まし、発酵が終わった後は一定の温度で保存を促してくれます。ある意味、ワインセラーの役割の一部を、大地が果たしていたんですね。今でもコーカサス地方などの一部では、アンフォラを使ってワインを醸造しているところがけっこう残っています。
次に登場したのが、木で作られた樽という容器。製造には高度な技術が必要とされますが、アンフォラと比べて壊れにくいため、輸送に便利な容器です。また貯蔵中のワインの熟成にも適していることから、ワインの品質改善に大きな貢献を見せました。

素焼きの壷にワインを詰めて

●ワインの技術革新。

ガラスボトルやコルク栓が使われ始めたのは、意外と遅くて18世紀。流通が楽になったことで、ワインも樽熟成&瓶熟成というスタイルへと変わっていきました。その後、ワイン造りにも科学のメスが入り、シャプタリザシオン(補糖)やパストゥールによる低温殺菌法の開発など技術革新の流れが押し寄せてきます。

●世界中に広まるワイン。

ワイン文化がヨーロッパで留まることはありませんでした。コロンブスの新大陸発見で人々の移民が盛んになると、ブドウ栽培と醸造のノウハウも新大陸へと移動していきます。北米や南米でも、開拓当初はキリスト教修道士たちが中心となってミサ用ワイン造りに励んでいる状況でした。日本で本格的にワイン造りが始まったのは19世紀後半、まだまだ百数十年の歴史です。しかし、ぶどう品種、土壌、気候などなど研究が進み、20世紀後半からはヨーロッパ産とも肩を並べる高品質ワインが新大陸や日本でも生産できるようになりました。

●ブドウの産地はワインの産地。

世界中どこでも、ブドウが生育する地であれば、そこはワイン産地になります。ニュージーランド、中国、タヒチなど、ワイン産業の歴史は浅いけれども、将来性を高く買われて注目を集める国が出てくる反面、伝統あるワイン造りを誇る国のワインメーカーたちだって日々研鑽を惜しみません。ワイン文化は、常に深みを増し続けているのです。

ブドウの産地はワインの産地

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